「うん。金色だからわかると思うんだけど……見つけたら幸せが訪れるんだよ」

ふと上に目をやると、木に金色の実がなっていました。

「クリス、あそこにある金色の実ですか?」

「ふふ。リリーは幸運のお姫様だね」


そして、よいしょ、と言って
クリスは私をお姫様抱っこしてしまったのです。

「クリス、だめです。重いから」

「軽いよ。ほら、リリー、届くかな?」

私はおさじの実を摘みました。