「俺の目に映るあんずは、こんな風に見えんだよ。」 隣に寄り添うあらたが、あたしを見る。 絵の下に付けられた作者名のカードには、 『藤城 新』。 作品名を見て、思わず固まった。 「…あらた、これ…」 「あんず。」 言いかけたあたしを、あらたが呼んだ。 言いたいことは沢山あんだけど、今はこれで許せ。 そんな風に前置きして。 「……ん…、」 あたしの腕を掴んで、自分の方に引き寄せたあらたは、その流れのまま、あたしにくちづけた。 強く、優しく。 .