あたしの部屋には、いたるところに、あらたの痕跡が遺っている。 いつまでも捨てられないチョコレートの空き箱や、冷凍庫にストックしてあるストロベリーアイスクリーム。 『手錠』だなんて、たぶん照れ隠しでくれたパールのブレスレットはあたしの左手に収まっている。 赤い『a』のイニシャルは、動く度に揺れて。 否応無しに、あらたを想い出すから、やっぱりあらたの『a』だって、気がついた。 でも悔しいから、絶対に外さない。 .