「…あたしも、足りないの。あらたでいっぱいに、して…」 目を閉じて、囁き返したあたしの声は、懇願しているように聞こえるだろう。 願って、このシアワセな時間が続くなら、いつだって願おう。 みっともなく、すがりだってする。 あらたの香りが、あたしの肌や髪から消えないように。 側にいたい。出来れば。 でも、ワガママは言わない。 だからどうか、近くにいたいよ…。 .