ぼうっと、考えていたらいつの間にか、自宅マンションにたどり着いていた。 まぁ、アルバイト暮らしでマンションになんて住んでいられるのだ。 幸運だと言えば幸運なんだろう。 でも、隣に誰もいないんじゃやっぱり、意味がない。 しばらく突っ立っていた後、鞄の中からキーホルダーの束を取りだそうとした。 が……。 「…ない…。」 どこかに落とした? しばし、呆然。 鍵がなきゃ、自分の部屋の前にも立てないのだ。 .