泣き始めたイヅナを見て、レオナードとヴィンセントは顔を見合わせる。レオナードがイヅナの頭を申し訳なさそうに撫で、ヴィンセントは生徒たちと遊ぶニコラスを見ていた。
「それにしても、自分が人狼だとわからないなんてことあるのかな?人間の時はあんなにも穏やかで意思疎通ができるのに、人狼になると凶暴になるなんて……。人間が妖になんてなれるはずがないのに」
ヴィンセントの言葉にレオナードが「確かにな」と呟き、イヅナも涙を拭う。人間が妖になることはない。念が強ければ悪霊となる場合があるそうだが、強い戦闘力を持った妖に人がなることはできないとギルベルトたちから教えられた。
だが、妖の場合は記憶がなくなることはない。人に敵わない記憶力を持ち、一度食べた人間の味を忘れることはない。そのため、人狼になった時の記憶がないニコラスは異例の存在と言える。
「彼を殺すのではなく、保護することはできないのかしら?毒や麻酔を作り出せるツヤさんなら、何かわかるかもしれないじゃない」
「それにしても、自分が人狼だとわからないなんてことあるのかな?人間の時はあんなにも穏やかで意思疎通ができるのに、人狼になると凶暴になるなんて……。人間が妖になんてなれるはずがないのに」
ヴィンセントの言葉にレオナードが「確かにな」と呟き、イヅナも涙を拭う。人間が妖になることはない。念が強ければ悪霊となる場合があるそうだが、強い戦闘力を持った妖に人がなることはできないとギルベルトたちから教えられた。
だが、妖の場合は記憶がなくなることはない。人に敵わない記憶力を持ち、一度食べた人間の味を忘れることはない。そのため、人狼になった時の記憶がないニコラスは異例の存在と言える。
「彼を殺すのではなく、保護することはできないのかしら?毒や麻酔を作り出せるツヤさんなら、何かわかるかもしれないじゃない」


