でも、まさかの返しに唖然とする中、たっちゃんは本当に好き嫌いないのか、自分で椎茸を食べる。



「肉食えよ」



「……うん!」



今まで何だったのか。

私に付き合ってくれてたのか。

そして、これからはないのかと凹んでると、目の前にはお肉が。

途端に機嫌は戻り、お肉を頬張る。

ーーバシン…ッ



「――った!!;;」



「ごめんね。手が滑っちゃった」



「それは仕方ないわね、将也。唯来ちゃん手が滑っちゃったって」



「くっそぉ……;;」



頬に手を宛がい幸せに浸ってると、またお兄様の魔の手が伸びて来た。

咄嗟に手を伸ばして額を叩き、バレバレな嘘を言えば、お母さんはノってくれた。



「たっちゃんもあーん!」



お兄様にニヤニヤ笑いながら、たっちゃんにお肉をお返し。



「これはお孫さんが早そうですね」



「期待しています。将也は自分の欲が先ですから……」



「お母様は、よくお分かりね」



「悲しい……俺は悲しい!;;」



「お肉は?」



「いる!」



「はい、どうぞ」



「食べさせてくれないのよ;;」



「誰が食べさせるって言ったのよ」



「ソウデスネ;;」



お兄様はきっと、私たち3人に、敵う日はないだろう。