【短編】貴方だけを愛しています

「そんな、つもりは……っ!;;私はただ、事の発端は、的渕家とご理解されたからと――…」



「受け取った金。そこに散らかる金は何だ」



「申し訳ありません!;;家内は――…」



「貸してる土地は、全て回収する。そこに建つホテルに関して、経営はこっちで引き継ぐ」



「お許し下さい!それだけは!;;」



「達也さん、それでは私たちまで路頭に迷う事に――…」



「迷えよ」



「「「「…………っ、」」」」



「妻を捨て、陥れようとして、言う度に怒りがこみ上げる事をしながら、自分守ってんじゃねぇよ!!……お前らには、良い社会勉強になるだろう」



「でも、でも……っ」



「「「『…………?』」」」



「でも、私には、慧斗さんの、赤ちゃんが……っ……」



「本当に、お前、慧斗君と……?」



「俺の、子……?」



「お姉ちゃんには、申し訳ないと、思ってる……。でも、一番最初に幸せになりたかったの……っ!」



「……俺を騙したのか!大丈夫だって、言ったじゃないか!!」



「女がアホなら、男もアホ。自分で詰んだな、お前」



「――貴様が唯来さんをさっさと譲ってればっ!!」



ーーパシ…ッ



「――っ!!?;;」



「人のせいにしてんじゃねぇよ」



たっちゃんの怒りが更に増す中、咲来の突然のカミングアウト。