最近気分は最悪だ。ネイルを変えても服を買ってもハロウィンコスプレをしてみゆたんたちと遊んでも美味しいものを食べてもぜんぜんダメ。

原因はわかってるの。


気にしない気にしない気にしたって無駄…と言い聞かせて数週間過ごしてきたけど、少女まんがを読んで「こんなのありえないし」なんてやさぐれた考えをしてしまった瞬間、もうこれ以上は我慢ならない!って思った。


何があったかと言うと…真篠くんが、見せびらかしてくるんです。



そりゃ今までは目ざとくオトナキラリシーンを見つけてしまっていたのはわたしのほう。


だけど最近…あの意味不明なキ…キ…キ…キ……ス未遂事件以来、なぜか見せつけのように、見せびらかすように女の子と絡んでいるのです。


保健室、体育倉庫、空き教室、自習室、理科室…昨日なんて真篠くんの目の前で先生に美術室の掃除を任されたら、そこでおっぱじめていたし。あれで確信した。



それでもって途中でやめて女の子たちに「こいつが邪魔したから帰える」なんて言うんだよ。みんなわたしのせいだって絶対に想ってる。


なんなの。いったい何が気に入らなかったの。拒んだからプライド傷つけちゃった?わたしのことなんてどうでもいいくせに。



「はー!腹立つ腹立つ腹立つ!わざと見つかるようにして…わたしのせいにして…」



きみってひどいよ。



「大丈夫?彩夜架」



ゆるるの可愛い顔にも心配そうな声にも癒されないくらい心がささくれちゃった…。泣きたい。