「座れよ。ここ。」俺は、俺の横の空席をあごで 指した。 「ぅ、ぅん。」 リサが座ったのを確認してから、俺は続ける。 「リンゴ・・・」 「ん?」 「リンゴがさ、ウサギの形のやつ。 あいつがさ、俺の母が作る弁当にはいつもあれが入ってたんだ。 雅紀の幼馴染が作ったリンゴと同じ、あのウサギのリンゴがな。」 普通ならこんな話かっこ悪くて出来ない。 でも、ここでこうして聞いてくれてる相手が、 いつも俺の話を馬鹿にすることなく聞いてくれるリサだから、 俺は迷わずに話を続ける。