そして先週、ご飯終わりに図書委員の仕事をしに別棟に向かった時、やっと夏樹を見かけることができた。

でもそれは他でもない告白現場だった。
私はその瞬間、頭が真っ白になって、何をしにこっちまで来たのかさえ忘れてしまうほどだった、実際何もせずに走って帰ってきてしまったはず…。

告白された時夏樹は確かに笑っていた、久しぶりに見た夏樹の笑顔。でもそれは私に向けられたものじゃないと気づいた時自然に涙が出た。

その時初めて自分の気持ちを確信した、私は夏樹が好きなんだ。やっとその気持ちに気づいたのに、もう既にそれは遅すぎた。

生まれてからずっと一緒で、私を支えてくれた夏樹。

辛いことがあれば一晩中話を聞いてくれて、悲しい時は背中をさすってくれた。
楽しいことがあった時は二人で馬鹿みたいに笑って、一緒に部屋でふざけたりした思い出もある。

それが全て過去の話になってしまうのが怖い。すごくすごく怖かった。

でも遅すぎた、きっと夏樹はあのこと付き合う、なんだかそんな気がした。