Not Too Late

「…本当に華菜は可愛いんだから。…あ、でも瞬とキスしたのは悲しかったな…。」

「…ごめん、でももう誰とともしないから……。」夏樹に申し訳なくて、また泣いてしまう。

「…泣くなよ、あのな、俺が他の男に初キスを取らせると思うか?」

「…え?」

「…華菜は寝てたから覚えてないか〜、小五ぐらいだったかな、あとは中一と中三?寝てる時こっそりキスしてるから。」

「……は!?」なにそれ聞いてない。これじゃあまるで夏樹は私の寝込みを襲ってるみたいだ。

「…いや言ったら怒られると思って…。」

「…良かった。初めては夏樹なんだね。」

「…はぁ本当にそういうとこだよ。」

「…ん?何が?」

「それよりベット行こうぜ?」

「…は?何言って!?」突然とんでもないことをいわれて、赤面してしまう。

「…え?何想像してるの?冷えたから昼寝するぞ、寒いだろ?」

「…あ、え…そういうこと…。」恥ずかしい、まさかこんな勘違いするなんて…。

「…なに、何想像してたんだよ。寝るぞ。」

「…うん、恥ずかしい……。」

夏樹の部屋に案内されて、ベットへ入る。

先に布団に入った夏樹は私の方に手を伸ばしている。

「…?」

「寒いからくっついて寝ようぜ。」
今は甘えていたかったから遠慮なく、夏樹の腕の中に収まる。暖かくてこれならすぐ寝られそうだ。

「…暖かいね…。」

「これだけでゆっくり眠れそう……。」
気づけば私たちは意識を手放していた。


「あら、いないと思ったらこんなところに…しかもこんなにくっついて…。」
後で夏樹のお母さんに見つかって、散々からかわれることになることは、まだ私たちは知らない……。