Not Too Late

「ダメだよ、相手がいるでしょ。」

「は!?もしかして…彼氏できた?」
何の話をしているんだろう?私に彼氏なんてできるはずがない。

「…え?夏樹のことだよ、彼女いるでしょ。」わかっていたけど口に出すとやっぱり辛い。

「……は?」

「え?女の子と一緒に帰ってたでしょ。それに告白されてるの見ちゃったから…。」

「…まじか。いやあの子は断ったよ。今日は傘もってねぇみたいだったから仕方なく送っただけ。」

「…でも抱きついてたじゃんあの子…。」
ああこれじゃまるで…

「嫉妬?」

「……そういうわけじゃ。」嘘だ、本当はその子が羨ましくて仕方ない。私に羨む資格なんてないのに、どうしてもこの気持ちを消せない。