「「ご馳走様でした。」」
2人一緒に、両手を合わせて挨拶をする。
「んじゃ、戻るか。」
結局、私は1/3は食べきれず残してしまった。
けど、この緊張下ではよく頑張った方だと思う。
やっとお昼休みが終わる・・!!乗り越えた自分を褒めてあげたい・・!!
お昼休みを、早く終われとこんなに願ったのは初めてだと思う。
「あ、ちょっと待ってて。」
自分の教室方面へ向かおうとすると、巽先輩に引き止められる。
急に走り去る先輩の背中をボーッと見送りながら、昼休み中の疲労感がドッと押し寄せてくるのを感じていた。
1分程で、走って先輩が戻ってくると、
「両手出して。」
と言うので、その通り両手を出すと、
ドサッと私の手にお菓子を乗せた。
「え。」
思わず固まると、
「さっき全然食えてなかったから。夕方腹減るだろ。何が好きかわかんないから適当だけど、食えるもん食って。」
それだけ言うと、私の返事も聞かずにまた走り去っていった。

