混ぜきったと思っていた魔力が分離して、爆風と共に弾ける。
わわわっ! いつも通りに捏ねたつもりだったけど、混ぜ込みが足りなかったみたい。私は爆風に押され、後ろにぼてんと尻もちをついた。
繰り返すが、赤い魔力の源となっているのは火の魔粒子。青い魔力は水の魔粒子だ。
この爆発によって、高温の水蒸気が霧散した。廊下は一瞬であっちっちの温熱ミストサウナに早変わり。
「ウッ! 熱いっ!」
「眼鏡が曇って前が見えん!」
使用人たちが慌てふためいて叫んでいた。
「馬鹿ね! 眼鏡じゃなくたって、見えやしないわよ! それより、これはあの気味の悪い小娘の仕業ね!? とっ捕まえてまた納戸に閉じ込めてやる!!」
……え! それだけはいやっ!
養育係の『気味の悪い小娘』呼ばわりは、この際どうでもよかった。それよりも、彼女が叫んだ『納戸』の一語に、三カ月前に納戸に閉じ込められた時のことを思い出し、ブルリと震え上がった。
わわわっ! いつも通りに捏ねたつもりだったけど、混ぜ込みが足りなかったみたい。私は爆風に押され、後ろにぼてんと尻もちをついた。
繰り返すが、赤い魔力の源となっているのは火の魔粒子。青い魔力は水の魔粒子だ。
この爆発によって、高温の水蒸気が霧散した。廊下は一瞬であっちっちの温熱ミストサウナに早変わり。
「ウッ! 熱いっ!」
「眼鏡が曇って前が見えん!」
使用人たちが慌てふためいて叫んでいた。
「馬鹿ね! 眼鏡じゃなくたって、見えやしないわよ! それより、これはあの気味の悪い小娘の仕業ね!? とっ捕まえてまた納戸に閉じ込めてやる!!」
……え! それだけはいやっ!
養育係の『気味の悪い小娘』呼ばわりは、この際どうでもよかった。それよりも、彼女が叫んだ『納戸』の一語に、三カ月前に納戸に閉じ込められた時のことを思い出し、ブルリと震え上がった。



