思えば、前世も含めてこんなふうに男の人と手を握ったのは初めてのことだった。
私がパパの手の大きさと温かさにしみじみと感じ入っていたら――。
「リリーちゃん、俺は副官のバイアスッス。よろしくッス」
横からバイアスさんが白い歯を零し、パパ同様にスッと右手を差し出してくる。
わぁっ、素敵な笑顔!
「リリーです。よろしくお願いします、バイアスさん!」
私はパパと繋いでいた手をパッと解いて、バイアスさんの手に重ねる。
へへへっ。パパほどではないけれど、節のあるガッシリとした大きな手にギュッと握り込まれて頬が緩む。
前世の百合は、バイアスさんのこともかなり気に入っていた。常日頃からアルベルト様と行動を共にする副官のバイアスさんは爽やか系イケメンで、しかもとっても有能。ちょっと軽いところもあるけれど、それがまた親しみやすいと、攻略対象外でありながら彼の隠れファンは多かったのだ。
ちなみに、バイアスさんと握手をしても私の心臓は平常運転。体温にも変化はなかった。
私がパパの手の大きさと温かさにしみじみと感じ入っていたら――。
「リリーちゃん、俺は副官のバイアスッス。よろしくッス」
横からバイアスさんが白い歯を零し、パパ同様にスッと右手を差し出してくる。
わぁっ、素敵な笑顔!
「リリーです。よろしくお願いします、バイアスさん!」
私はパパと繋いでいた手をパッと解いて、バイアスさんの手に重ねる。
へへへっ。パパほどではないけれど、節のあるガッシリとした大きな手にギュッと握り込まれて頬が緩む。
前世の百合は、バイアスさんのこともかなり気に入っていた。常日頃からアルベルト様と行動を共にする副官のバイアスさんは爽やか系イケメンで、しかもとっても有能。ちょっと軽いところもあるけれど、それがまた親しみやすいと、攻略対象外でありながら彼の隠れファンは多かったのだ。
ちなみに、バイアスさんと握手をしても私の心臓は平常運転。体温にも変化はなかった。



