今日から騎士団長の愛娘!?～虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです～

「まぁ、そうですの。明日、朝一番で行ったら買えますかしらね」
「大丈夫ッス！　俺、そこの店主とは顔見知りで、俺と行けば融通してもらえるッスよ。俺、明日休みなんで一緒にどうッスか？　もちろん、馬車で迎えに行くッス」
　バイアスさんはさっきまでの消沈ぶりが嘘のように、水を得た魚のようにキラキラとした目で提案した。
　わぁ～っ！　なんでか知らないけど、バイアスさんが元気になってる！　よかったぁ～♪
「あら、嬉しい。ちょうど明日は、リリーちゃんと中央公園に遊びに行く予定でしたの。乗合馬車で行ってみようかと話していたのですが、バイアスさんが送り迎えしてくださるならちょうどいいですわ」
「なっ!?　えっ、いや……あの」
「ふたりとも、よかったな。送り迎えに便利な足ができて」
「うんっ！」
　パパの言葉に元気に頷く。
「ええ、本当に助かりましたわ。明日はよろしくお願いしますね、バイアスさん」
「……りょ、了解ッス」
　ん？　なぜかバイアスさんは、泣き笑いみたいな表情で答えた。