「でしょう!?」
「おいバイアス、お前の土産が大好評だ。お前も一枚どうだ?」
パパがバイアスさんに籠を寄せれば、バイアスさんは遠い目をして首を横に振った。
「……舌を火傷した人間に唐辛子を勧めるって鬼の所業ッス」
「ん? なにか言ったか?」
「なんでもないッス」
唐辛子せんべいで予想外の盛り上がりを見せる周囲を余所に、バイアスさんだけはせんべいに手を伸ばさず、ちびちびとコップの水を飲んでいた。
覇気がない消沈したその姿に、同情心が募る。
……バイアスさん、元気がなくてなんだか可哀想。
「本当にいいお味ですわ。バイアスさん、今度祖父母のところに行く時にこのおせんべいを手土産にしたいのですが、現地でないと買えませんの?」
ヴィオラがそっと口もとを拭いながら、バイアスさんに尋ねた。
「基本は現地でしか買えないんスけど、今なら中央公園で物産展が開かれてて、そこで買えるッス。ただ、人気商品ですぐに売り切れちゃうんッスよ」
「おいバイアス、お前の土産が大好評だ。お前も一枚どうだ?」
パパがバイアスさんに籠を寄せれば、バイアスさんは遠い目をして首を横に振った。
「……舌を火傷した人間に唐辛子を勧めるって鬼の所業ッス」
「ん? なにか言ったか?」
「なんでもないッス」
唐辛子せんべいで予想外の盛り上がりを見せる周囲を余所に、バイアスさんだけはせんべいに手を伸ばさず、ちびちびとコップの水を飲んでいた。
覇気がない消沈したその姿に、同情心が募る。
……バイアスさん、元気がなくてなんだか可哀想。
「本当にいいお味ですわ。バイアスさん、今度祖父母のところに行く時にこのおせんべいを手土産にしたいのですが、現地でないと買えませんの?」
ヴィオラがそっと口もとを拭いながら、バイアスさんに尋ねた。
「基本は現地でしか買えないんスけど、今なら中央公園で物産展が開かれてて、そこで買えるッス。ただ、人気商品ですぐに売り切れちゃうんッスよ」



