「パパ、お休みなの!? 嬉しいっ! パパと一緒ならどこでも楽しいに決まってる。……でも、またあのホットドッグが食べたい!」
 もしも、リリーの宝石みたいなブルーの瞳が涙で滲むなら、俺がこの手で拭ってやりたい。その表情が不安げに陰るなら、優しく語りかけて安堵の笑みに変えてやりたい。
 もう、リリーを手放すなんて無理だ。
 リリーは俺の娘だ。俺が、守ってやる――。
「よし。明後日はホットドッグを食いに行こう。それから、前回乗り損ねた観覧車にも乗ろう」
「うんっ! 楽しみ!」
 食事が運ばれてきて、食べ始めてからもふたりの会話と笑顔は尽きることがない。俺とリリーの楽しい夕食は、まだまだ続いたのだった。