紛れ込んでいただけで動物園の所有ではないのだから、当然、二匹の行動は自由だ。
『ふん。聞こえんな』
『……そうか。ベルベリヴァウンゼンが残るのなら、我もこっちでしばらく厄介になるとするか』
『なっ!? 長老までなにをおっしゃっているのですか!?』
黒ちゃんの呟きに今度は白リスさんが、すかさずクワッと牙を剥く。
『なんと、そなたはサッサと帰ればよかろう?』
『馬鹿を言え。お主だけにいい思いはさせんぞ。我とてあの嬢ちゃんとおると、まるで本来の居場所を見つけたかのように、しっくりするんじゃ。かつてなく心がほっこりと和んで心地いい』
……本来の居場所?
黒ちゃんが口にしたこの台詞を耳にした瞬間、ゲーム内でいつもリリーの側にいた黒ネコを思い出した。
一旦は、ぬいぐるみかなにかが映り込んでいたのだろうと割り切ったが、よくよく思い返してみるとそのネコと黒ちゃんの見た目はそっくりだった。
……あぁ、そうか。おそらく黒ちゃんは、本来なら私のペットになる予定の子だったのだ。
『ふん。聞こえんな』
『……そうか。ベルベリヴァウンゼンが残るのなら、我もこっちでしばらく厄介になるとするか』
『なっ!? 長老までなにをおっしゃっているのですか!?』
黒ちゃんの呟きに今度は白リスさんが、すかさずクワッと牙を剥く。
『なんと、そなたはサッサと帰ればよかろう?』
『馬鹿を言え。お主だけにいい思いはさせんぞ。我とてあの嬢ちゃんとおると、まるで本来の居場所を見つけたかのように、しっくりするんじゃ。かつてなく心がほっこりと和んで心地いい』
……本来の居場所?
黒ちゃんが口にしたこの台詞を耳にした瞬間、ゲーム内でいつもリリーの側にいた黒ネコを思い出した。
一旦は、ぬいぐるみかなにかが映り込んでいたのだろうと割り切ったが、よくよく思い返してみるとそのネコと黒ちゃんの見た目はそっくりだった。
……あぁ、そうか。おそらく黒ちゃんは、本来なら私のペットになる予定の子だったのだ。



