同じタイミングで、パパがピシャリと断りを告げ、ダグラスの手から私を奪うようにヒョイッと片腕で抱き取った。
「リリーは俺の娘だ。父親の俺がいるのになぜ、わざわざ他人に後見を任せねばならんのだ? 勝手なことを言うな!」
パパは気分を害したようで、常にない強い口調で続けた。
こんなパパを見るのは初めてで、驚きと、それを上回る喜びで胸がいっぱいになった。
「すまん、アルベルト。稀な光魔力を前にして、つい先走ってしまっただけだ。お前とリリー嬢を強引に引き離すつもりなど、さらさらない」
「僕もごめん、リリー。それから、アルベルト騎士団長。リリーが王宮に来ると思ったら、つい浮かれてしまって……。ふたりの気持ちを無視した発言を許してください」
王様とダグラスは、躊躇なく謝罪した。同じ色をした大小の頭頂部をパパの片腕抱っこで高くなった視界から見下ろしながら、私の中でふたりへの好感が募る。
身分を抜きに、この父子とは家族ぐるみで長く交友を持ちたいなと、そう思った。
「リリーは俺の娘だ。父親の俺がいるのになぜ、わざわざ他人に後見を任せねばならんのだ? 勝手なことを言うな!」
パパは気分を害したようで、常にない強い口調で続けた。
こんなパパを見るのは初めてで、驚きと、それを上回る喜びで胸がいっぱいになった。
「すまん、アルベルト。稀な光魔力を前にして、つい先走ってしまっただけだ。お前とリリー嬢を強引に引き離すつもりなど、さらさらない」
「僕もごめん、リリー。それから、アルベルト騎士団長。リリーが王宮に来ると思ったら、つい浮かれてしまって……。ふたりの気持ちを無視した発言を許してください」
王様とダグラスは、躊躇なく謝罪した。同じ色をした大小の頭頂部をパパの片腕抱っこで高くなった視界から見下ろしながら、私の中でふたりへの好感が募る。
身分を抜きに、この父子とは家族ぐるみで長く交友を持ちたいなと、そう思った。



