今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~

 クレアに髪を整えてもらい、最後に可愛らしいリボンを付けてもらって、今日の装いが完成した。

 私が居間に行くと、パパがコーヒー片手に新聞を広げていた。
 ……わぁ。今日のパパ、一段と恰好いい! こんな素敵なパパと今日は動物園に行けちゃうの!? 
 お休みのこの日、パパは騎士団の詰襟の服ではなく、普段着に身を包んでいた。鍛え上げられた長身にサラリと羽織ったシャツとパンツのスタイルがよく似合い、物凄く様になっていた。
「パパ、おはよう!」
 パタパタと駆け寄る私を見て、パパはコーヒーと新聞を卓上に置く。
「おはようリリー」
 パパは空いた両手で私をヒョイと掴んで膝上にのせてくれる。
「わぁっ!」
 やったね、パパのお膝抱っこだぁ!
「ほぅ、今日はそのワンピースにしたのか」
 今日のワンピースは、前任の養育係の育児放棄によってろくすっぽサイズも合わない服しか持っていなかった私に、パパが新しく誂えてくれたうちの一枚。