今日から騎士団長の愛娘!?～虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです～

　もしかしてベルは、私がまだ見ぬ小動物たちに浮かれていたから嫉妬してる？
「ごめんね、ベル！　だけど、どんなもふもふより私の一番はベルだよ！」
　ベルの背中に向かって声を掛けたら、ベルはまるで『分かってらい』とでもいうように尻尾を揺らして答え、テラスの方に行ってしまう。
　テラスへ出たベルは、そのまま持ち前の跳躍力で二階の子供部屋からトンッと庭に下り立ち、歩いていった。
　……ベルに悪いことしちゃった。そりゃ、自分以外のもふもふのことを考えながら撫でられたら、いい気なんてしないよね。
　ベルがお散歩から帰ってきたら、もう一度謝ろう！
　心に決めると、私はネグリジェを脱ぎ、昨日から用意していたワンピースに袖を通した。
「おはようございます。リリーお嬢様、起きておられますか？」
　そうこうしているうちにクレアが部屋にやって来た。
「うんっ、起きてるよ！」
「まぁ、今日はもうお着替えまでお済みで。お早いですこと」
「へへっ」