【悠斗Side】


桜の花びらが舞う校門をくぐり抜ける。



今日もまた、賑わっている。



そして、人が多い。


だが毎年このきれいな桜を見るたびに心を沈ませる。



沈んでいるオレの心を気にせずに桜はいつまでも散り続ける。



まるで、俺が止まってと叫んでも止まらない時計の針、時間みたいに。



沈んでいくオレの心に俺は誓う、前のような騒ぎを起こさないよう高校2年も静かに過ごそうと。