そして気付けば時は千年も経っていて、あたしはまた新しい人間と出会うこととなるーーー。



「ーーーヤちゃん。ツヤちゃん」

肩を揺さぶられ、ツヤが目を開けるとチェルシーが心配そうな目でこちらを見ていた。周りを見れば骨董品が置かれており、ギルベルトの部屋なのだとわかる。

「ツヤ、君大丈夫か?カミカゼを飲んだら寝ちゃっただけど。お酒、弱くなったんじゃない?」

グラスを片手に持ち、顔を赤く染めながらギルベルトが笑う。そう、ツヤはチェルシーとエイモン、そしてギルベルトとお酒を楽しんでいたところだった。

「少し、昔の夢を見ていただけだ。まだ飲める」

グラスを持ち、一気にツヤがお酒をあおるとエイモンが「無理しないでね」と心配そうにする。そんな彼らが話題にするのは、今年の入団試験に訪れた人間たちのことだった。

「ツヤさんが怒鳴ったあの子、イヅナちゃんって言うんだね。本当に試験に来てくれたんだ」とエイモン。

「可愛い子よね、私の部下になってほしいわ」とチェルシー。