レオナードが手を挙げ、「いいよ、僕にわかることなら」とアレンは微笑む。

「アレス騎士団について調べてみたんだけど、情報が何もないんだ。知っていることがあったら教えてほしいんだよ」

「そうだね。アレス騎士団は表立って活動してない。裏で暗躍している組織だからね。情報は一般人に出ることがないようにしているんだ」

そう言った後、アレンは騎士団について詳しく教えてくれた。

アレス騎士団は、今から四千年ほど前、妖と人間が戦い合っている頃から存在している組織だと言われている。アレス騎士団を創設し、現在も指揮を取っているのはエーデルシュタイン家。その一族の息子の一人がアレス騎士団で活躍していたらしい。

「アレス騎士団には、四大戦闘員と呼ばれる人たちがいたんだ。その一族の息子さんーーーギルベルト・エーデルシュタインさんもその一人だったんだけど、妖と戦っている最中に左腕と右目を失ってしまって、今は戦いには行かずに研究をしてるんだって。だから今は、四大戦闘員じゃなくて三大戦闘員になってる」