俺の言うとおりにしてください、お嬢様。





「ハヤセだけは…破壊神って、見ないで……っ」



ぜんぶぜんぶ、もう一緒にやってくれなくてもいいから。

わたし1人でやるから。


でもそれすらも恥ずかしい思いをさせてしまうなら、ハヤセに嫌われちゃうなら。

もうそんなこともしないから。
立派なお嬢様になるから。



「行かないで……、ハヤセだけはそんなこと言わないで…、
わたしの気持ちまで……捨てないで……、」


「…わたしの、きもち…?」


「───…すき、…すきなの、すき……っ、」



早乙女の言ったとおりだ。

一々理由なんかない、気づいたら好きになっていた。


破壊神にだって心はあるんだよ。

誰かを好きなる、恋だってする、でもそれを壊しちゃいたくなかったから今まで言えなかった。



「それも迷惑なら言わないから…、でも、ずっとハヤセを好きでいたい……っ」



それだけでも許してほしい。

たとえあなたがこの先お姉ちゃんとずっと一緒にいたとしても、この気持ちは本当なんだよって。


わたしはあなたが大好きだったんだよって。


もうやめちゃえ意地っ張り…。




「───…やっと言った、」




え…?

その反応はできないまま、気づいたときには唇が塞がれていた。