俺の言うとおりにしてください、お嬢様。





うわ、火花……。

バチバチしてる、でも早乙女はハヤセの視線を面白可笑しくからかってるほうが強い。


執事はこーいうときは下に見られちゃうってこと。



「俺は早乙女財閥の跡取りとして動いてるだけだし。こいつは子供を産ませるためだけの道具」



……ひどい。

それはもうひどすぎる、そして下衆だ。

まさかお姉ちゃんにもそんな感じに扱うつもりだったの…?



「あぁでも、俺を楽しませる性処理道具ってのもあるかな。こいつで興奮するか微妙だけど」



ガッ───!!っと、その胸ぐらを勢いよく掴んだのは他でもなくハヤセだった。

それでも早乙女は楽しそうに笑ってる。
挑発しまくりだ。



「ちょっと早瀬さん!なにをしているの……!!」


「そうだよ、たかが執事が俺に手を上げるってかなりヤバいだろ?どうなるか覚悟できてる?」


「……、」



納得しない中でも唇を噛んだハヤセは、ゆっくり手を離した。


怒ってる…というより怒ってくれた……。
わたしはそっちの嬉しさのほうが大きくて。

だからこそ早乙女 燐と結婚なんかしたくないって思っちゃった…。



「あ、そうだエマ。今日は俺、お前の寮に泊まるからよろしく」