今までは片側サイドを編み込みだったけど、今度は前髪を三つ編みするようにして右に流されて。
シンプルでありつつも可愛いピンで留めてくれた。
よかった…いつものハヤセだ…。
ドヤッとクラスメイトに見せびらかしたタイミング、教室の重い扉が開いた。
「きゃーーっ!来たわっ!」
「ようこそお越し下さいましたぁ~」
「ごきげんよう~~~!」
えっ、なに…これなに……!?
なんかズラズラと女学院に来てはならぬ存在が入ってきてるんですけど……!
それは執事とはまた違ったオーラを纏ったスーツ姿の男たち。
「では皆様方、生徒たちの授業をお気軽にご観覧くださいませ」
担任の先生は丁寧に頭を下げた。
まるで授業参観のような雰囲気なのに、どこかそうじゃない。
だって明らかにセレブたちなのだ。
それはもう御曹司なのだろう若い男たちがズラーーッと。
「ごゆっくりと未来の花嫁をお探しくださいね」
ええっ、えぇぇ……。
こんな中で普通に授業なんかできるわけないよ……!!
でもそうだ、ずっと忘れてたけど、そうだった…。



