なんてひどい会話なんだろう。
勘で作ったおにぎりを「うまい」と言って食べてくれるこの人よ…。
ここは嘘でも得意だって言っておけば良かったかなって思うけど、もう馬鹿正直に話してしまったので。
「勘で作れるのは逆にすげえな」
「握って巻くだけだから、逆に破壊神にはそれくらいしかできなくてねっ」
本当はお弁当とか作れたら良かったんだけど…。
もちろん授業で調理実習なんかはバリバリにあるのに、さすがのわたしだ。
料亭の本格的な和食だなんて言われても豆腐を切ることすらできないわたしで。
そんな破壊神にはおにぎりがちょうどいい。
「破壊神じゃない。エマ、この機を活用して遠慮なく言わせてもらう」
「え？う、うん」
「俺はお前のそういうところが嫌いだ」
・・・・・・。
きらい……？え、嫌いって言った…？
ん……？言ったよね？
聞きまちがいじゃないよね…？
「き、きらい……？」
「あぁ、嫌いだ」
「まじ…なの…？」
「まじだ」
まじかよ。
いやもう………まじかよ…。
