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 次の日、千夏の誕生日を迎え、色々な計画を立てていた陽翔だったが、問題が起きていた。

「陽翔のバカー!」

 ベッドの中からそう叫んだのは千夏だ。昨夜、足腰が立たなくなるほど陽翔に愛され、甘い夜を過ごした結果、千夏はベッドから出ることが出来なくなっていた。

「もうこんな時間になっちゃったじゃない」

 起きた時にはすでにお昼を過ぎ、いろいろあって現在太陽が沈もうとしていた。

 何も出来なかったと落胆する千夏。

 せっかくの誕生日だというのにベッドから出ることなく、過ごすはめとなってしまった。それなのに陽翔はとても嬉しそうに、千夏の世話を焼いてくれていた。

 それというのも、ベッドで目を覚ました千夏が、起き上がれないことに気づいた陽翔は、千夏を抱きかかえ風呂場まで行き、頭から足の先まで、身体の隅々……そう、すべてを洗った。その時、ちょっとしたイタズラをするつもりがエッチなスイッチが入ってしまい、千夏がぐったりとした状態になるまで追い詰めてしまった。平謝りをしながらお風呂から戻り、千夏にお昼を食べさせると、いつの間にか千夏は眠ってしまっていた。

 とりあえず、起きるまでそっとしておこうと様子を見ていると、日は傾き空がオレンジ色から夜の闇に変わる途中まできていた。そろそろ千夏を起こした方が良いかな?と思っていたところで『陽翔のバカー!』と叫ぶ千夏の声がベッドルーム聞こえてきたのだ。


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「千夏さん、レストランに行けそうにないので夕飯作ったんですけど、食べられそうですか?」

「うん。お腹すいた」

 陽翔になだめられ落ち着いた千夏は笑顔で返事をした。千夏の返事を聞き、陽翔はベッドルームに食事を運ぶ。

「えっ……ここで食べるの?」

「ここで食べた方が楽でしょう……」

『食べた後そのまま千夏さんも、いただけるので』最後の言葉は陽翔の声が小さすぎて千夏には聞こえていなかった。そんな事より美味しそうな料理に千夏の目は釘付けだった。

 ベッド脇のサイドデーブルに美味しそうな料理が並んでいく。いつの間にこんなに沢山の料理を作ったんだろう。

 サラダに、スープに、ステーキ、ポテトに、チーズ、その他にも千夏の好きな食べ物ばかりが机の上に並べられていく。

「陽翔すごい!」

「はい。千夏さん赤ワインどうぞ」