達哉とは付き合い始めて2年が経っていた。達哉は如月グループというトップグループの幹部候補として働いている。千夏より4つ年上の彼は何でもスマートにこなす素敵な男性だ。眼鏡をかけ、ブランド物のスーツを着こなす達哉を、通り過ぎていく女性が頬を染めながら見つめている所を度々見かける。

 そんな彼と、そろそろ結婚なんてことがあるのかな?なんて最近はそんな甘い夢を見ている自分がいる。

 ふふふっ。

 達哉に会うのが楽しみ。





 この時、幸せな妄想ばかりしていた千夏は知らなかった。まさか数時間後に、この男の発言により地獄へと落とされると言うことを……。