【瑠斗side】

真彩ちゃんが俺の方に倒れてきた。

俺は焦ってすぐに支えた。

「真彩ちゃん!?」

「真彩!?」

俺と真穂さんが呼びかけるが返事はない。

よくよく様子を見ると気を失っているだけだと気が付いた。

「よかった…」

無事だった。

俺はさっきのことを思い出していた。

いろいろ考えることはあった。

なぜ真彩ちゃんは無傷で倉庫の前にいたのか。

誘拐した奴はどこなのか。

倉庫の中にいるのだろうとも思ったが真彩ちゃんのみを優先して動いてしまったから中を見ていない。

重要なことは何も分からないけど俺は自分の腕の中で休んでいる真彩ちゃんと愛おしいと思った。