カーテン越しでも朝の光が差し込んできて眩しくて目を擦りながら布団を顔に引き寄せ被ると眠りにつく

こんな日常が毎日続くと思ってたのに…
.*・゚ .゚・*.

一人暮らしの私は自転車に乗りもう夏で暑いけれど仕方なく登校する

学校の裏の自転車置き場に着き降りて教室まで行こうとすると

イヤホン越しでも通りの道で体育館のドアが空いていて練習の声が聞こえてくる

朝から声出して運動なんて…私には無理だょ絶対に

はぁ凄いな…

そう思いながら前を通り過ぎようとした時急に大声がしたと思い横を見たらバスケットボールが目の前に飛んできているビジョンが見え避けるには間に合わないと思い顔の前に手をクロスした瞬間

視界が途切れたと思ったら横から高くてスラットしたスタイルの分厚い眼鏡をかけた男の子が片手でバスケットボールをキャッチし私を片手で抱き寄せている
シルバーのサラサラの髪の毛が耳に触れる

胸の鼓動が収まらない…

彼からほんのり香る石鹸の匂い

心地いい…

パッと話されたかと思うと落としたカバンを拾って私に差し出す

「大丈夫ですか?村主さん」

『…はい』

名前…知ってるんだ

ドキドキして多分顔も赤い

そのままどこかへさっさと行こうとする男の子を追いかけようとすると

後ろから幼なじみの薫が私を心配そうにしながら腕を掴んできた

「大丈夫か?楓!」

『うん…』

心配してくれているのは幼なじみである結城 薫

格好でわかるけれどバスケ部のユニフォームを着ていて

彼を印象づける明るいはちみつ色の明るい髪の毛は汗のせいで輝いている

女の子たちはこういうキラキラに弱いのだろう

『ねぇ…薫、さっきの男の子誰か知ってる?』

「あの地味なやつか…」

『ちょっと!』

「わかったよ、…アイツは俺と同じクラスメイトの南 澪、まぁ何時もなんか休み時間とか寝てるな、一応友達もいるみたいだし」

『そうなんだ/////薫と同じクラスか!ありがと!私もう教室行くね』

そう一言いい足を進める

教室に着くと親友の雫が私に気づき手を振ってくれる

上下の席で私が前だから話やくすくて窓際の後ろの方で凄くいい席♪

『おはよぉ!、しーちゃん』

「え、おはよ、かえちゃん、今日なんかいつもの面倒臭いから何もしたくないってオーラ無くて、瞳まで輝いてなんでこんなに明るいの?!絶対何かあったよね?白状しなさい♪」

恥ずかしいけど…彼氏のいるしーちゃんに相談相手になってもらえるのは正直とても助かる…

『実はね…』

さっきの話をし終えると彼女の瞳は輝き出す

「かえちゃん…恋に落ちちゃったね、それも一目惚れ」

『あ、…ッうん、、、/////』

「どのくらいドキドキしたの?」

『胸がドキドキしてはち切れそうだった…息が上手く出来なくて、、、、その、…』

「その?なになに笑♪」

『心地よかった…ッ、ずっと抱きしめて欲しくなった』

どうしよ…こんな恥ずかしいこと

言い終わってから恥ずかしさで顔も真っ赤になってると思うし、後ろの席に体を向けたまま顔を腕の中にうめ机に伏せる

「ベタ惚れだね、、、かえちゃんにここまで想われるなんて羨ましいなぁ、、ってか!その男の子誰か聞いてなかった!」


『えっとね、薫から聞いたんだけど…南 澪くんっていうの』

「え!?」

楓は驚いた顔で私を見る

なんでそんな表情をするんだろう??

『しーちゃん?どうしたの?彼のこと知ってるの?』

有名人なのかな…でもかっこいいから…この反応だと彼女…ッ

胸がジンジンして痛い

『有名なの?』

「そりゃね」

やっぱりかっこいいし、、女の子たちがほっとかないよね、、3年間あったのに…ッ

後悔で涙が出そうになるのを一生懸命耐える

でも次の日とこで涙が引っ込んでしまう

「だってさ、主席で入学したのは薫くんの親友の朝倉 優くんだったけど、入学してからは校内テストでもずっと1位だし、全国模試も毎回10位以内には入ってるんだよ?」

天才…

『その、…彼女はいるのかな?』

「ごめん…天才で根暗なイメージだけで実際どうかはわからない」

『そうだよね!ありがと!!』

「はぁ…でも楓は薫くんとくっ付くと思ってた」

そんなこと絶対にありえない

幼なじみとしてしか見てなかったから

『幼なじみだからね?』

「はぁ…報われないなぁ彼も、、、、

(小声・独り言)まぁこんなに可愛くて綺麗な天使みたいな女の子まじかで見たら驚く…よね、、」

何かボソボソ言うと彼女は大きなため息をつく


何故か悲しそうな、苦しそうな表情をする彼女の真意が分からない
『ん?』

「取り敢えず頑張って!私は応援できないから」

『え、…なん』

次の言葉を言おうとした時に教室から担任の先生が入っってきて朝のホームルームが始まってしまう

なんで応援できないなんて言ったのだろう

彼女も彼を好き?

いやでも…それならもっと彼のこと知ってるだろうし、、

考えても検討もつかない…

いつもは1時間目の授業からウトウトして休み時間に最後の10分か休み時間にノートを写すけど

今日は朝のことが忘れられなくてただ彼のことだけを考えながらノートを取ったり教科書に彼の落書きをする

キンコーンカンコーン

音が鳴り響きその瞬間立ち上がり、驚いた顔をしたままのしーちゃんをよそに腕を掴むと教室を出る

そのまま1個上の階にある薫のクラスに向かって階段をのぼりザワザワしている廊下を通る

1番奥の教室に着気、後ろのドアから覗こうとすると目の前で彼が眠っていた

本当に眠ってる、

もっと近くで見たいけれど変だよね、、

違うクラスの子がいてるからか少し視線も気になってしまうし

寝てるから起こすのも申し訳ないよねと思いサラサラのシルバーの髪に触れたいと思う気持ちを心に収める

こっち側向いてたら寝顔が見れたんだけどなぁ

ツンツン…

『ひゃ!』

突然後ろから薫に肩に触れられ変な声が出てしまう

『薫!驚かせないで』

「ククッ…変な声出すなよ、こっちまで恥ずかしくなんだろ、よぉ雫久しぶりだな」

「うん…そうだね/////」

『もう人をからかって面白がって!』

「でお前らなにしに来たわけ?目立ってるけど」

確かに女の子達の熱い視線は目の前にいる薫…彼に注がれていて、

男の子の視線は隣にいるミルクティー色のショートに明るいブルーの瞳のシュッとしてて美人のしーちゃんに注がれる

確かに目立ってる、、、、

『その…ッ』

そういい目線を逸らしたつもりだけれどちょうど彼が目覚めたのかメガネの下ははっきり見えないが目を擦っている姿を視界で見てしまう


「お前…もしかしてコイツに」

「かえちゃん!もう休み時間終わるよー!」

何を言おうとしたの聞かないまま『またね』と小走りしながら伝える

教室にギリギリ戻ると授業をウトウトしながら受けて

休み時間で宿題を終わらせる

はぁ…やっと終わった…

もうお昼休み5分すぎてる

「かえちゃん?終わった?」

『うん!やっと!』

「相変わらず宿題はためない派だね」

『うん…すぐに忘れちゃうからね、宿題あったこと』

そうなことを話しながら弁当箱を持ちしーちゃんと一緒に秘密基地にお昼ご飯を食べに行く


私たちしか知らない場所

別館の細い通路の奥へ行くと4階まである非常階段は使いたい放題

見つけた時はワクワクした

賑やかすぎる教室や屋上や中庭わ好きじゃない

しーちゃんと腕を組み面白い話を教えてくれる彼女と仲良く歩いていると途中で薫がいた

珍しい…一人で廊下にいるなんて…そう思って通り過ぎる時に手を振ろうとすると腕を掴まれる

『へ?薫?』

「今日一緒に食べて」

え、…でも秘密基地には誘えない

しーちゃんと謎に目で会話する

『一緒に…』

「いや…二人で話したいことがある」

そう言われても…しーちゃん1人になるし、薫どうしちゃったんだろう

『でも1人は流石に…』

そう言うと横にいた彼の親友をしーちゃんの前に出る

「こんにちは、僕が相手でなんかごめんね」

「まぁいいよ…かえちゃんまた教室で」

そう言い2人はどこか違う所へ行った

『どこで食べる?』

「こっち来て…」

そう言いながら私の腕を引っ張る

バスケ部の体育館の裏…朝の事故があった場所でもある

座ってお弁当を広げながら横にいる薫に視線を送る

『薫?話って何だったの?』

「俺さぁ、お前の…」

「ねぇあんたさなんで私の男に手ぇ出してんだよ!」

そんな声が聞こえて助けなきゃと思い立ち上がり声の聞こえる倉庫の方に足を進める

彼女達が見えたと思ったら1人の綺麗な女の子が手を振りあげではたこうとする瞬間だった

彼女をかばおうとする前に目の前に影が見えたと思ったら彼だった…

「根暗が助けようなんてウザイんだよ」

そう言い彼女がパチン!と彼の頬を叩く

薫が前に出て女の子の手を止めるのと同時に彼の頬に手を当てて手を出した女の子を睨む

「結城くん…どうしてここに」

焦った表情…

「あの…結城くん…」

弱々しい声で薫の裾を掴むふんわりした女の子…

この状態は見ていると女の子同士で薫を取り合っているようにしか見えない


「あの…村主さん」

『あ、ッ…ごめんね』

彼女立ちに視線を向けてて彼に手を当ててたことを忘れていた

手をすぐに離し自分の手をソワソワ指で動かしいしまう

どうしよう、、どうしよう

横を見ると彼女達は薫の腕や服を引っ張ってそれどころじゃないみたい


南くんの頬は叩いた女の人のネイルをした長い爪が当たって引っかき傷になっている

彼の腕を掴み保健室に向かおうとした時

後ろの方で「楓…」と声が少ししたけれどどきどきしっぱなしの胸の状態で後ろを振り向いて南くんにどんな表情をしていいのかわからなかった

保健室に着くと保険のぽっちゃりとした先生がいて消毒液など色々出すと次の授業の準備があるからと鍵を職員室に戻すように言うと


直ぐに出ていってしまった…

2人きり…

緊張半分ドキドキ半分

彼と対面で椅子に座り頬の傷をマシュマロのように丸いスポンジでポンポンとつける染みているだろう

真っ白な陶器みたいな肌でとても綺麗…

メガネが少し邪魔だと思い外そうとするとその手を掴まれる

「村主さん…どういうつもり?」

その言葉にすぐに返せない私がいる

勝手に外そうとしたことは悪かったと思う

『ごめ…』

謝ろうとすると彼が言葉を遮る

「さっき、あの現場もしずっと見てただけなら物凄く心が悪いよ…」

苦しそうな顔で見られ私まで悲しくなる…

近くにあった顔に貼るバンドエイドを手に保健室の扉を開けようとする彼…

スローモーションに見えて彼が去ろうとする

『あの…!違う、、、、声が聞こえて、助けようと』

私の声も聞き入れず途中までドアを開けた時

体が無意識に動き彼の後ろ姿にギュッと抱きしめる

「…村主さん、こういう事は好きな人にするものだよ」

『うん…』

彼は振り返り私の腕をはなすと肩に手を置いてもう片方の手で頭を撫でる

「うんって…勘違いするよ?」

『超…すき、好きすぎてダメになっちゃいそうなの…苦しいよ』

涙が不安とドキドキで溢れ出てくる

「なんでだよ…苦しいのは俺もだよ…なんで他の男と仲良くしてんだよ…二人であんな人気のないとこでご飯食べてんだよ、」

『それは…』

「僕…君のそういうハッキリしてないとこ嫌いだよ」

そう言いながら頭を優しく撫でる

感情が不安定になってくる

「付き合ったら離せないよ…村主さんって飽き性で、めんどくさがり屋でしょ…」

『…うん』

でもなんで知って…

そう思ったら初めてあった時も私の名前…

好きになったの最近じゃないってこと…?それとも普通に知ってただけ?

「何でそんなことまで知ってるのって顔だね…そりゃ知ってるよ。好きになったのは入学した時だから」

『へ?』

ってことは2年前から…?

「わかった?」

『うん…/////』

「昼休みあと少しで終わるけど…ご飯食べそびれたね…」

『私…お弁当じゃなくて普通のサンドイッチだけどあげる、、、、休み時間に食べて』

そういい彼に渡すと笑顔でありがとうと言ってくれてその笑顔にときめかずにはいられなかった

鍵は私が強制的に逃げてきちゃったし返して教室戻る

席に着くとしーちゃんがいつもより冷たい感じがしたのは勘違いだろうか?

「しーちゃんにごめんね…いきなりだったのに」

『大丈夫で何かいい事あった?』

「えっとね…」

しーちゃんの耳元とで『南くん両思いになった』と囁く

しーちゃんは笑顔なのにどこか悲しそう…

『しーちゃん?』

「よかったね…かえちゃん」

『うん!』

恋というのは初めてでやっぱりドキドキする

放課後になり帰ろうと教科書を鞄に詰めずこっそりロッカーに入れに行くと横にいるしーちゃんもしていて他の生徒も先生が来る前に隠す

詰め込みながら南くんと一緒に帰りたかったけれど連絡先も聞いていなかったから何も分からない…

あとから1度寄ってみようと思いながら手をすすめる

荷物は重いのは正直嫌だ

ダメなんだけどね、、、、

そのまま弓道部があるしーちゃんは寂しそうにする私の頭を撫でると行ってしまった

いつもは部活が終わるまで待っているけれど今日は南くんのとへ行く了承を得ている


階段をあがり教室を覗くと彼は鞄の中に荷物を詰め込む

偉い…

そんなとこも好き

「村主さん!」

『南くん、一緒に帰ろ』

そう言うと私と視線があっていた彼が横に視線を移す

ん?

グイッ

肩を急に寄せられ横にいる背の高い彼を見上げると傷ついた顔で私を見る

『薫…?』

「ちょっと来て楓…」

そう言い引っ張っていこうとする薫に対して立ち上がった南くんは私のもう片方の腕を掴む

周りに人が多くて注目の的になる

薫一体どうしたんだろう

焦って南くんの方を見ると少し怒って見える

『一緒に帰りたいから…待ってて』

そう言うと南くんは私を掴んでいた腕を緩めるとそのまま薫に連れていかれる

『薫?ねぇ…聞いてる?』

早足で歩いて屋上まで連れていかれる

バタンとドアを閉めると私を目の前に向け両肩に手を置く

『…』

お昼の女の子関係で何かあったのだろうか

「俺さ…お前の事好きなんだよ、、、、お前なしじゃ生きられない」

そう言うと子供の時みたいに私に抱きつく

『ごめん…薫、、、、私』

「知ってるよ…南だろ?」

『…』

「なんであいつなんだよ…俺の方がお前の事…」

『…ごめんなさい。気持ちには答えられない』

「やめなよ…かえちゃん困ってるじゃん」

『しーちゃん?!』

そう言うと屋上を出ようとすると無理やり腕を掴まれて引き寄せら唇に暖かいものが触れる

「ちょっと!何して」

頭の中が混乱して嫌で嫌です気持ち悪くてその場から逃げ出す

押し返してそのまま階段を急いで降りてトイレに駆け込む

唇を拭き取ると南くんのいる教室に戻ると教室の前の廊下で黒いオーラを纏った彼が私に近づくと私の腕を掴む

「ねえ…楓って一人暮らしだよね?」

『…え、うん』

「うちん家も一人暮らし、来る?」

疑問形になってるけど…目が怒っていて選択肢なんてもう決められている

『南くんの家で…』

そう言うと私の鞄まで持つと私の腕を掴み電車で行かずタクシーを捕まえるとすぐ彼の家に着いた

高級そうなマンションの一室に通されると黒と白を基調とした部屋に通される

玄関にカバンを置くと私の腕を掴み奥の部屋へと連れていかれるとキングサイズベッドがあり、思いっきり押し倒される


『…っ南くん?!』

「めっちゃムカつく、あいつの事は名前呼びなのになんで俺は南くんなんだよ」

_ものすごく機嫌が悪い

『澪くん…』

そう言うと唇に彼のが重なる

『ヴッ…ちょっと待っ…』

「なんで待たないといけないわけ?」

怒りながら私の胸を思いっきり大きな手のひらで握りつぶす

『痛いッ…』

「俺の心の方が痛いよ…なんで俺以外の人からキスされんだよ」

見てた?…どこにいたの…

そうおまつまている間に胸は握りつぶされたまま唇にチュッと最後にすると手を緩める


「楓が悪いんだからね」

「明日明後日学校休みだしここにいなよ」


そう言うとリビングに行き私にお茶を出す

もう時間は18時

「ご飯、簡単なものしか作れないけど苦手な物とかあったりする?」

『お赤飯と、生魚が苦手…』

「 一応オムライスだから大丈夫だね、、、」

そう言うとキッチンへ行ってしまう

私がいったら余計に邪魔になりそうだったから待っている間早めに渡された夏休みの宿題を広げて解き続ける

「楓できたよ」

まだ名前呼びに慣れないけれど毎回ドキドキしてしまう

机にあったものを退けて彼がいるキッチンへ行くと準備されたオムライスを受け取る

ホクホクでとっても美味しい…

見た目もいいし料理もできるんだ…

「夏休みの宿題してたね?終わりそう?」

『まだ半分残ってるかな…あと分からないところ』

「教えてあげるよ」

そう言うと彼は食べ終わるとお風呂に入りなよと私を促す


暖かいお湯につかり身体を休める

気持ちがいい…

こんなに良いなんて私の一人暮らしのお風呂は小さいから…

お風呂から出るとカスミ色の腰まであるふわっとした髪の毛を乾かし

下着は流石にないから同じものを着て用意された彼の黒いオーバーTシャツを着る

男物だから用意されたズボンは脱げ落ちちゃうしはかないままワンピース状態のままお風呂から上がる

リビングでパソコンを触っていた彼は私に視線を移すと優しく頭を撫でてくれる

『お風呂ありがとう』

「ゆっくりできたんだね、僕も入ってくるよ」

そう言う行ってしまった

宿題の続きを解いて待っていると彼がお風呂から出てきて私の傍に来ると膝の上に載せる

『澪くん!?』

「何?嫌だった?」

『その、…今から勉強するのに集中出来ないよ…』

「大丈夫…慣れていけばいいから」

何も解決してないよ…

彼の息が首筋などに触れてくすぐったいし少し触れているサラサラの彼の髪の毛が当たりドキドキする

「そこ間違ってるよ」

『ほんとだ、、、、最後計算ミスしてた』

そこから教えて貰い続け時刻は22時

夏休みの宿題終わってしまった…

最後の日まで全部じゃないけど残してしまうタイプなのに

『澪くん、ありがと!!めっちゃくちゃ嬉しい、、、、こんなに早く終わらせるなんて人生で初めてだよ、、へへっ』

「可愛すぎてしんどい」

そんなことを彼がポロッとこぼしてるなんてことを知らず嬉しさで笑顔な私を彼は見る

寝る前に夏なのにホットココアを入れてくれる

夏でもこの部屋は冷房で涼しいからココアは最高

お風呂もそうだけれど体の芯からじわっと暖かくなる

南くんはコーヒーを飲んでいる

眼鏡…お風呂上がりに期待したけれど外さないんだなぁ

そんなことを考えているともう暗くなりお姫様抱っこされてベッドによこにされる

『澪くん…その、何もしないよね?』

「何?我慢してたけど、、、、してあげようかな?」

そう言うと私の上に跨り体を固定されたと思ったら

パッと離され横になる

「抵抗しないの?ずるいよ…その顔は」

『へ?!ずるいって…そんな変な顔してた汗…?』

「いや…可愛すぎ、、、、ほんと好き、、、、」

『ッ…私も好きだよ…』

お互い熱い視線で恥ずかしくなって視線をそらそうとすると頬を横に向けられまた澪くんが私の上に乗ると

綺麗な手を私の顔を包み込むと甘いキスを落とす

少ししたら口の中に入ってくる

抵抗しようと彼の胸のTシャツを掴むけどそのまま甘いキスの雨が振り続ける

頭がふわふわする…

ッ…ちょっと…言葉にするのは恥ずかしいけれど

気持ちいい…

唇がヒリヒリしてきた頃澪くんは唇を離すと満足気に口元をあげると私を引き寄せて胸の中に収めて眠る

ドキドキして眠れないと思ったけれど…ドキドキよりとても安心できてすぐに眠気が襲ってきてゆっくり目を閉じる
.*・゚ .゚・*.*・゚ .゚・*.

目が覚めると横に彼の姿がなくてでもまだ眠くて布団にまるまる

『澪くん、おはよう』

「おはよう楓」
そう言いながら頭を優しく撫でてくれる

『うんッ/////』

朝から彼がいるなんて新鮮というか、違う世界みたいに見える

「楓どこか行きたいところある?」

『んー』

悩んで沈黙がお互いに流れる

別に場所は関係ない…あなたがいればどこでも楽しい…

『家でゴロゴロしたいかな…』

「俺家で楓とずっと一緒なんて変な気起こすよ?」

『みぉならいいよ…』
自分で言っときながら顔が赤くなってしまう

絶対茹でたこ状態だ

「ッ?!/////朝から煽るなよ、、、、幸せすぎでどうにかなりそうだわ!出かけよっか、!月曜は祝日で三連休だしね」

『うん!/////』

そう言えば制服でここに来たから服がない

だから1度私の家に行くことになった

タクシーに乗って家まで着くとマンションの前で待ってると思ったけど彼も一緒に部屋に入る

『私着替えてくるね!』と言うと彼は小さい声で「わかった」といい私は着替えに行く

ワンピースどれにしようかな…

黄緑色の落ち着いたサラッとした半袖で、襟元が大きめで首元の黒の大きなリボンが垂れ下がった可愛くて綺麗なワンピースを手に取り着替える

よし

そう思い彼を探しに行くと、

私に気づいて抱き締められる

そんな彼の背中を優しく撫でながら『どうしたの?』と質問する

「おかしくなりそう…楓の匂いで包まれてる気がして」

『へ?…/////』

驚いて離そううとして、彼の後ろにあった手を話して彼の胸に手を当てて引き離そうとする

そしたら、

離れたと思ったら壁に押し付けられ耳を少しかじられ、ワンピースの間にくい込んでいる彼の足が変なとこに当たっておかしくなりそう

彼の肩に手をおき鳴り止まない心臓を整えながら言葉にする

『出かけないの?』

「もうそんなのどうでもいい…2人きりの方がいいから」

そう言いながら甘いキスをして、スカートを捲りあげ様どした彼の手を掴んで止めて突き放す

『嫌!離して!』

「…何?嫌なわけ?」

少し口調が強くなり気づ付いた表情を見せる

『まだ、その、…高校生だし早いよ、、、、心の準備もあるから、ちゃんと澪のこと好きだよ?でも無理矢理なんてやだよ…』

言い終えると涙が溢れ出すのを手のひらで顔を覆い隠す

男の子はそういう事に興味があって好きな人に対して求めたいことは知っている…

でも、女の子が拒否した時、男の子と別れるなんて話もよく耳にする

別れるなんてやだよ…

『お願い…別れるなんて言わないで…ずっと傍にいて欲しいの』

「何勘違いしてんの?そんなことで別れるはずないよ…ごめん、、早く楓を俺のものにしたくて焦りすぎた…」

そう言うと優しく頭を撫でながら抱きしめられる

『澪くんッ…』

私も彼の首の後ろに手を回し抱きしめると横抱きで抱えられる

そのままベッドに横にされるとその上から乗りかかり、顔の横で手を着くと

彼の顔が近づき甘いキスが落とされる

いつもより深い…

『んんぅっ…はぁはぁ』

一度離されたけど激しいよ…

「楓がしたい時に言ってくれたらいいよ?したいと思わせるようにするから」

そうニヤッと意地悪そうに微笑みながら彼は言うと今度は唇を食べるようなキスを落とし私を貪る

そんなに求められても…ふわふわする…

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意識を取り戻し目を開けるとまだ彼は私の方に顔を埋めキスをしている

何時間続いたか分からないけれど途中からもう記憶なんてなくて

彼の熱いあのメガネの奥から伝わるのが忘れられない

「楓…俺まだ全然足りないよ…どうしよう」

『どうしたらいいの…』

これ以上したら私もおかしくなりそうだよ

「楓からキスしてよ」

『へ?!/////無理だよ…恥ずかしい』

「じゃあいいよ…」

冷めたように言われ彼がどこかに行こうとするから腕を掴んで引き止める

『待って!するから!キスするから』


そう言うと彼は優しく微笑む

「はいどうぞ」

私は彼の顔を手で包むと少しづつ近づける

『目閉じて…』

「わかったよ…これでいい?早くね、、待ちきれないよ…」

彼の唇に一瞬触れるだけのキスをする

「やばいね…楓可愛すぎだし、その表情見た奴マジで殺しちゃうよ。自分でするのとやっぱり違う、でもまだ足りないよ…」

そう言い頭の後ろを彼の手で固定されて甘いキスをされる

もう唇がヒリヒリしているのに抵抗できないし気持ちよく感じてしまう

ようやく彼から離されるともう夕方の4時頃だけれどまだ時間があるから買い物に行くことになった

さすがにさっきのワンピースはシワになってるから着替えて、彼とお揃いの黒のオーバーtシャツに、彼はシンプルなスボンで私はひらっとしたコーヒー色のスカートを合わせる

彼の手を掴み、ショッピングモールに入ると賑わっていて休日だから人が多いと一人で納得する

もうなつだから水着が多くて、外に出ることもない私がプールや海なんて行くことがなくて無意識に通り過ぎようとすると

彼が私を引っ張る

「今度プール入ろ?」

そうだ…もう彼氏がいてデートがある

「うん、いいよ、、、、」

彼はすぐ決まったのかシンプルな黒い半ズボンを選ぶ

どうしよう…

「お客様お悩みでしょうか?」

『え、あ、はい』

「緊張されなくても大丈夫ですよ。お客様はお肌が白くてらっしゃるので基本的に何色でもお似合いになりますがこちらなんていかがでしょう?」

ビキニを選択されて驚いて目を見開くとみおくんが隣に来る

「お姉さん、考えさせていただきますね」

そう言うと店員さんは下がって行った

その後彼が一緒にあんまり露出のないワンピース型の水着を選んで彼はお会計に行ってしまった…

払うって言ったのになぁ…

私のこと甘やかしすぎてるよ

そんなことを思いながら彼を待っていると

店内に入ってきた2人組のお姉さんが
入ってくる

「ねぇ、やっぱりプールって彼氏とか気になってる人と行くけどさ、可愛い子多いし、逆に普段大人しそうに見える子の水着姿に心変わりとかしそうで不安だよね」

「だよね…私の場合それで去年地味女に彼氏取られたよ。ビキニにすればよかったあ。今はもう彼のこと吹っ切れてるけど後悔してる」

「まぁ今年頑張ろ?」

「だね?」

そんな会話を聞いて日汗が出てくる

無意識に会計で払おうとしているからの手を止める

「え、かえで?どうしたの」

『あの…他に気に入ったのがあって』

そう言い手に持っていると目の前にさっきあってとった黒い紐のセクシーだけどシンプルな後ろを紐で結ぶタイプの水着をカウンターに置く

「あぁ、じゃぁこれで、」

澪くんは何も言わず払ってくれる

店員さんの女性は少し驚いた顔をしていたがすぐに営業スマイル

買ったものを持ってでると手を繋がれる

「かえでって高いところ苦手だったりする?」

『へ?、高いところ?』

「うん」

正直階段などの下が見えるのは少し怖い

『高くてもしっかりしたところなら大丈夫!!でも急になんで?』

「内緒」

そういった彼はどこかご機嫌

もう6時半だけど彼が行きたい場所があるらしくここで俺ん家に置いとく服でも選んどいてと言われお金を渡される

お金を返そうとしたら強制って言われたけどやっぱり後で返そと思いながら
下着と服だけ数着買っておく

お会計を済ませようとした時丁度彼が帰ってきて「カードで」と彼がだす

カードで買った方がポイントが着くのかなと思いレシートを彼が持っていったので値段を忘れないようにスマホでめもっておく

クスッ…

横で彼が急に笑うから驚いて彼を見る

『どうしたの?』
「いや?真面目だなと」

『真面目な人は嫌い?』

「いや?超好き」

急にすごい笑顔を見せるから顔が赤くなる

心を落ち着かせなきゃ

私も今好きって言った訳じゃなくて、、、、真面目な子が好きなんだよね、、、

「行こっか」

そう言い私の手を引く

彼の家に着くとお風呂に浸かりながら今日のデートを思い出す

とても楽しかった…

普段外に行くのは基本的に面倒で嫌だから、仲がいい友達でも遊ばないし、長電話もしない

でも彼といるとこのままずっとこの時間が止まればいいのにって思ってしまう

私…澪君が好き…好きすぎておかしくなる

お風呂から出るとパソコンでなにかしている彼に近づこうとするとパッと閉じられ私の方に向かってきて耳元で囁く

「髪の毛乾かしてあげようか?」

その甘い吐息に胸がドクンッと高鳴る

『うん…』

そう言うドライヤー持ってきてと言われソファーに座っている彼に「おいで」と言われる

膝の間に座ると優しく丁寧に髪の毛を乾かしてくれる

一応タオルドライはしてるから乾かしやすいと思うし、髪の毛が長い分乾くのが遅いから、ティシュでも吸い込ませた

髪の毛が乾かし終わると少しウトウトする

「先に寝てていいよ」

その言葉に甘えて布団に入り目を瞑る

ピコンピコン自分のスマホの音が鳴り響き手に取る

幼なじみであり親友である怜からだ

連絡をくれるよなんて珍しいと思いながらも内容を確認する

「明日祝日だから楓の家でもいいし私の家でもいいけど一緒に過ごさない?」

その言葉の後ろに可愛いモチモチのスタンプが送られてくる

どうしよう…怜に会いたいけれど澪くんと約束…

でも怜がいつも連絡をしてくる時はコメント上では明るく振舞っていても不安になってそばにいて欲しい時だから…

心配…

少しの間考え込んでいると澪くんがお風呂から戻ってくるとチュッと音を鳴らしたキスをする

石鹸のいい匂い…

「悩んだ表情してどうしたの?」

『あのね…』

理由を説明する

「俺なら今一人暮らしなら不安だと思うから電話してあげたら?月曜日も彼女に譲ってあげるよ、部屋で少しやることしてくるから」

『ごめんね…ありがと、電話するね』

そう言うと優しく頭を撫でられ机にあったパソコンを手に彼は奥の部屋へ進んで行った

『電話してもいい?』

そうチャットを送ると直ぐに既読がつき返信が帰ってくると思いきや電話がかかってくる

「かえ?」

『うん!楓だよ!』

「会いたいな…」

『ふふっ…私もだよ…何?声が小さい気がするけど泣いてる?』

「ううん、、、、まだ泣いてない、、ただ幸せ…」

『月曜日会えるよ?お家行ってもいい?』

「来てくれるの?うれしい♡」

『うん!♡』

「私も色々話したいことあるから、会えるの楽しみにしてるね」

「ありがと、、、、楽しみにしてるね、、待ってる」

そう言うと長くなりそうだけど明日用事があるみたいだから早めに切り上げた

電話が終わり怜のことを考える

心が優しいというか純粋というか真面目なのかな…

しっかりしてるのに精神的に的に弱く涙脆いから傷つきやすい彼女…

でも私にとっては大親友であり大好きな家族のような存在

高校は違うけれど…いつもそばに居てくれて、優しくてかけがえのない存在
そして、天使みたいに可愛い

早く会いたくなってきてしまうけれど、ここから離れたくないという気持ちも大きくて

まだ戻ってこない彼の扉をノックする

「はーい!」
そう言いながら彼は出てくると
すぐ行くから待ってて。と声をかける

私はベットに戻りボブっと座る

少しすると彼が来ると横に座り私を抱き寄せるとそのまま横になる

「彼女…怜さんだっけ?電話して少しは気が楽になったと思うよ?」

『そうかな?…』

正直もっとなにかできたと心の中で思ってしまう

「俺ならこんなにも考えてくれる相手…心配してくれる人がいたら幸せだと思うよ」

『うん…』

「それに彼女が不安な時に楓に連絡してるって言ってたけど、それって言い換えると1番頼りにされてるってことでもあるからね」

『そうだね!ありがと澪くん』

そう微笑むと彼も優しく微笑んで抱きしめてくれる

そのまま目を瞑って眠りにつく彼の隠された本当の姿に気づかないお姫様のように

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男は横で眠っている愛おしい存在を見つめながら分厚いメガネを外し本来の姿を露わにする

マナーモードにしていたスマホが震える

手に取り彼女の存在を確認してから置き手紙を置きベッドから降り起きないように着物を着ると外に準備された車のドアが黒い服の男により開かれ乗り込むと二人の男が話し出す

謎1人間「若頭…」

謎2人間「もう待ちくたびれたよぉ」

『早く出せ…』

そのまま夜の黒い闇にのめり込まれていく