『あ〜、上手いビールなんて久しぶりだなぁ〜二人で飲むなんて、いつぶりだ?』


 「お互い忙しかったからなぁ…」


 大学病院の近くの居酒屋で同じ病院で勤務している塚本、診療科目は違うが同じ外科医。


 美人の妻と二人の子供の父親で俺と同じ年齢もあり一番の親友。



 『あー、そういえば、ほら、あの子どうなった?帰国してから偶然会ったあの子?』



 俺はビールをグッと飲み「アー」と声を出しながら天井を見つめ、肩の力をガクッと落とす。