「うーん……上手くいくと思うよ。」

「えっ?!比呂ちゃんマジ?!」

「うん……そう出ているねぇ……。会って話をするのは上手くいくよ。そし

て……」

「そして??」

比呂ちゃんはまた、私の顔とカードを交互に見ながら話し出した。

「近々向こうから告白されるかも……。」

「えっ!!マジで?!」

「うん……。」

(やった!!やっぱり譲二君への恋は成就するんだ!!やったあ!!)

占いは「当たるも八卦当たらぬも八卦」と言われている。私はタロットカードの意

味は全く分からないし、当然自分で占いは出来ない。でも当時の私は絶対比呂ちゃ

んの占い通り上手くいく!と、漠然とした占いの結果を強く信じていた。

(よし!譲二君と二人きりで会うぞ!話をするぞ!譲二君から告白されるかもしれ

ない!だって、占いにもそう出ているし。大丈夫!大丈夫!会うのは……そう2月!

私の誕生月である2月!バレンタインだ!!絶対バレンタインデーに会って手作りチ

ョコを渡すんだ!!)

私は、2月のバレンタインデーで譲二君に会って手作りチョコを渡すこと、お話をす

ることを決意した。