なんとなくアウェイな感じがして、胸の内がモヤモヤした。胃の底からまた鉛をぶら下げて歩いているような気分になった。
二組の教室に入ると、数分遅れで誠が登校する。教室の後ろ扉から入るなり、お先真っ暗だと言わんばかりの重い空気を背負って歩いていた。
「お、はよう?」
心配して誠に声をかけると、彼は机に鞄を置きボソボソと喋り始めた。
「あのさ……。さっき下駄箱で靴履き替えたあとに見たんだけど。赤城さんと噂されてたのって二年の古賀先輩だったんだ。なんか……親密そうな雰囲気で話してた」
「ああ、そう、なんだ」
知っていたけれど、今さらどうにも言えなくて知らないふりをした。
「何なのかな、あの二人。付き合ってんのかな?」
「……さぁな」
落ち込んでため息を吐き出す誠に、「その後ラインは?」と聞いてみる。
「送ってねぇ。三通に一通ぐらいしか返って来ないし、ほとんどスタンプだし。完全に脈なしだよ」
「……そうなんだ」
思った以上に紗里の態度が冷たいようだ。
「それに」と誠が何か言いかけるが、即座に首を振り、何でもないと言葉を濁していた。
なんだろう?
二組の教室に入ると、数分遅れで誠が登校する。教室の後ろ扉から入るなり、お先真っ暗だと言わんばかりの重い空気を背負って歩いていた。
「お、はよう?」
心配して誠に声をかけると、彼は机に鞄を置きボソボソと喋り始めた。
「あのさ……。さっき下駄箱で靴履き替えたあとに見たんだけど。赤城さんと噂されてたのって二年の古賀先輩だったんだ。なんか……親密そうな雰囲気で話してた」
「ああ、そう、なんだ」
知っていたけれど、今さらどうにも言えなくて知らないふりをした。
「何なのかな、あの二人。付き合ってんのかな?」
「……さぁな」
落ち込んでため息を吐き出す誠に、「その後ラインは?」と聞いてみる。
「送ってねぇ。三通に一通ぐらいしか返って来ないし、ほとんどスタンプだし。完全に脈なしだよ」
「……そうなんだ」
思った以上に紗里の態度が冷たいようだ。
「それに」と誠が何か言いかけるが、即座に首を振り、何でもないと言葉を濁していた。
なんだろう?



