それにね、許さないって無理じゃない?

趣味で作っていたフィギュアの8割方がイズミなんだもの。
この場合、イズミ=泉、つまり私よね?

私には京の愛情しか感じなかった。
あー、私、愛されてるんだなぁ……って、しみじみと思うことができた。

これも伯父の洗脳かもしれないけど。

ただ、いつもいつもフィギュアのお話や、私の目の前で製作活動するのはちょっとごめんだ。趣味は私がいないところで楽しんでほしい。

だから私はお願いしたのだ。会っている時は私本人を見てほしいって。

もちろん京は、ちゃんとそのルールを守ってくれている。
本当は新しいコスチュームを仕入れたら、真っ先に私に着て欲しいってわかっているけど「たまに」にしてもらっている。

でも今日は仕方がない。
週末に恋人を放置しちゃうんだから、これくらいはね……。