「京! おじゃましまーす。
もう飲み終わったの?」

「あ、ああ。 ここ座る?
俺達はもう出るから」

「ねぇ京、新作は進んでる? 
次もイズミ?」

私のこのフリに、目を輝かせる京。
……かかった。

「いや、シンだ。
こいつがシンも作れってうるさいからな」

「……言ってない。
お前が勘違いしてるだけだ……全く…」

シンを作ってくれ? 真が?
そんなこと言うわけないじゃない。

……京、思い込みが激しいところがあるからね。双子戦士のことになると特に……。


しかし京は新作のシンについて、既に語り出す姿勢だ。
実は私も、京と同じく『双子戦士』の熱狂的ファンである双子国民なのだ。しかも、お互い推しはイズミ。この話なら京と何時間でも語り合える。

でも、話を振りはしたものの、このまま居座られると私と泉の座る場所がない。