それと同時に隣に並べるシンとユリウス・ケイも何体か。

『双子戦士モーニングスター』はseason 1の放映が終わった後も、深夜帯アニメでseason 2、と続いていた。少し大人に成長した、その後のヒーロー達の話だ。続けて欲しいという視聴者からの支持が多かったらしい。

もちろん俺は全てを録画し必ず観ていた。そしてseasonごとの成長したイズミのフィギュアもどんどん増えていった。

だが、この全てを泉本人に見せたわけではない。フィギュア作りをしているのは泉も知っている。誕生日ごとに手作りのフィギュアをあげていたから。

実際のところ、自宅にはその何倍ものフィギュアがいることは内緒だ。双子が遊びに来る時はショーケースがある部屋には鍵をかけているからな。見られることはなかった。

ショーケースの部屋を知っているのは、父と誠おじさんだけだ。
2人は元々コスプレ好きなだけあって、俺と通じるものがある。引くこともなくフィギュアの出来を評価してくれるんだ。
俺にとっては趣味を語れる、数少ない貴重な存在だった。