「うーん、特に問題はなさそうだな。
知恵熱ってとこかな。
昨日、何かあったのか?」

「昨日は京くんの誕生日だったの。
お誕生日会にお呼ばれしたんだけど……途中から元気がなくなっちゃって」

母とこの藤田先生は幼馴染なので、気安く話をしている。

「どうした? 真。
チ○チ○に毛でも生えたか?」

「亮平くん! もう〜〜〜!」

おい、三歳児にそれはないだろう。
まこちゃんといい、藤田先生といい、どうしてこうデリカシーのない大人が俺の周りには揃ってるんだ。
くそぉ〜〜。

「まあなんか、小さいなりに心理的なストレスがあったんだろうな。
真はデリケートな気質なんだろう」

そうだよ。俺は傷つきやすいんだ。
それにまだ3歳なんだぞ。
もっと優しく取り扱ってくれ。

しかし、発熱はさておき、俺は泉と結婚出来なくなったんだ。いや、元々出来なかったんだった。
じゃあ泉はいずれ優や京と結婚するのか?
それともこの先出会う第三の男と? 

嫌だな。あり得ない。
あんなに可愛くて、俺のことを1番よくわかってくれるのに。

泉の相手……
これは俺の人生に置いて、かなり重要な案件だ。

そしてその日以降、長年に渡って解決したくない課題となったのである。





おしまい