朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜

「……」

わかっている。
俺はそこまで気が回らなかった。
いや、そうじゃない。
花ほどの熱心さが俺にはないんだ。
きっとそんな事は見抜かれているだろうけど。

「それと……花がお前の目から見て華々しく活躍しているように見えるのは、俺に負い目があることも関わっている」

……負い目?

「……少し話はズレるかもしれない。
でも聞いてくれるか?」

何が始まるのか…。
とりあえず、この話を始めたのは俺だ。
今日、必ずこの場で俺の思いは伝えたい。
そう思い、コクっと一度だけ頷いた。

伯父の話はこうだった。

自分のエゴから、家族全員で東京に転居してしまい、花を悲しませる結果になってしまった。

花はここに転居して結婚するまでの間、全く友達と遊びにいくことはなく、友人も出来なかったらしい。

つまり自分が無理やり東京に連れてきてしまったせいで、花の人間関係をダメにしてしまったということだ。

そんな寂しさを感じさせたくなくて、せめて仕事でやりたい事はなんでもさせてやろうと、甘やかしたのだと。アイデアが浮かべば、好きなように通させたのだと。

その結果がA terraceに結びついたというのだ。

たしかに人間関係を切らせてしまったことは、伯父にとって負い目なのかもしれない。

だが、溢れるようなアイデアを持つ花は、やっぱり上に立つ者としてふさわしいのではないかと思う。