「わ、わかってる。うん……。
姫に会うよ。会ってナコちゃんとの誤解を解いて、亜希と結婚することをちゃんと伝える」

「そうしてください。
撫子のためにも、亜希さんのためにも、はっきりさせてください」

「朝倉さん、ごめんなさい。
この人が頼りないからナコちゃんに迷惑をかけちゃって……。
必ずはっきりさせますから。
姫依ちゃんも、根は悪い子じゃないんです。
私、入社したての頃、ジュニアモデルをしていた姫依ちゃんのヘアメイクをしてあげる事がよくあって。大好きなキャラクターに近づきたい!って、いつも一生懸命な可愛い子だったんです。
この人頼りないから、私も一緒に話してみます」

……大丈夫だろう。
亜希さんの言う通り、頼りない達矢さんだけど、しっかりした女性を選んでいる。

もうあんな格好の撫子は見たくない。

「今日、お会いできて良かったです。
ナコちゃんが言ってました。
……幼馴染で今は曖昧な関係だけど、すごく信頼してるって。
ちょっと顔を赤らめたナコちゃん、可愛かったわ」

撫子がそんなことを……。

「ナコちゃんは仕事仲間だけど、大好きなお友達でもあるんです。
……大切にしてあげてください」

「……はい。もちろんです」