「……うん。でもやっぱり泉のおかげ。
さっき俺がへこんでるのに気づいてくれたから」

泉を引き寄せ、抱きしめる。

ずっと見てきた。
双子のそばで。
泉が真を励ましたり、真が泉を気遣ったり。

頭で考えて動いていることではなく、ごく自然に相手を思いやって寄り添っている全てを。

そして誰よりも早く、感情の変化に気づくところも。双子の神秘がなかったとしても、2人の絆は、いつも深く深く結びついていた。

俺はいつもそばに居るのにどこか疎外感があった。
血の繋がりほど濃いものはないんだ、そう思って諦めていた。

キスできるのも、抱くことができるのも、俺だけなんだから。そこまでは求められない、そう思ってた。

でも俺は泉の全てが欲しい。
今みたいに、いつも寄り添って俺の事を1番に考えてほしい。
泉の1番は、俺じゃなければ嫌だ!