朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜

「……いや、今日は……」

「大丈夫? ちょっと疲れてるみたい」

……ああ、俺の様子がおかしいから心配してくれたのか。
余裕がなかったの、お見通しか。

「……大丈夫。でも今日はまだ仕事が残ってるんだ。週末は時間が取れるようにするから」

「京、昨日もちゃんと食べてないんでしょう?
ダメだよ、ちゃんと食べなきゃ。
余裕がないと、浮かぶものも浮かばないよ?」

「泉、知って……」

「とりあえず、夕飯食べに行こ?
食べ終わってからまた会社に戻ればいいじゃない。ね? 」

腕を絡めて可愛くおねだりするなんて反則だろう。
恋人の可愛い気遣いに心が揺れる。

「……はぁ、仕方ないな。
わかったよ。ちゃんと食べるから」

「ほんと?
じゃあ30分後にいつものコンビニね!」

会社の最寄り駅近くのコンビニで待ち合わせが俺達の定番。

「わかった」

今さら焦っても仕方がない。
愛しい恋人と美味しい食事でも楽しめば気分転換になるかもな。