朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜

社長室を出て、秘書課の前を通ると、太一と泉がいた。なにやらスマホの画面を2人で覗き込んでいる。

おい、その距離近くないか?

しかも2人でクスクス笑って。
何やってんだよ!?

「……何やってるの? 」

「あ、京!
お疲れ様〜。太一さんに希美ちゃんの動画を見せてもらってたの。
寝返り、すっごく上手なんだよ〜」

「希美は寝返りの天才なんだ。
京、お前も見るか?」

寝返りの天才……
そんな言葉あるのか?

敏腕社長秘書の親バカぶりに、呆れ返りそうになったが、そこは堪えて大人しく動画を見ることにした。