「腐れ縁なのかしら?
でもさ、ナコちゃんがいい加減なことするとは思えなから、とりあえずはその彼を信頼してるのよね?
わかる、わかる」

と、亜希さんは1人納得してしまった。

信頼。

「……もちろん信頼してるけど……」

親友の兄で、家族ぐるみの付き合いで、幼馴染で長い付き合いなんだもの。本人はいわゆる品行方正を絵に描いたような人だし。

ただ、最近は信頼ポイントがそこじゃない気がしているけど……。

「どうして付き合わないの?
……あ、ひょっとして、むこうは彼女持ちとか……」

「それはないです」

「言いきれちゃうんだ」

「……」

そうなのよね。
そこが信頼ポイントだったりする。
昨日も部屋に女性の影はなかった。
それに、飢えたように私を……。