朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜

中がトロトロのオムレツにグリルしたソーセージとベビーリーフのサラダを添えよう。
トーストは真が起きてからセットすることにして……。

コーヒーは……淹れてもいいかな?

朝は必ず朝倉NO.1から始まる真のために、今では私も一杯立てで淹れられるようになった。

もちろんバリスタの真に教えてもらって。


頭で朝食の算段しながらシャワーを終え、脱衣所で洗面台に向かう。

「あれ?」

首筋にほんのり赤いアザがある。

「……まさかね」

真がキスマークを付けるなんてあり得ない。
今まで、一度だってそんなことなかった。
だって、私達は恋人同士じゃない。

セフレ……じゃなかった。
“とても仲の良い幼馴染”なんだから。





カラダの関係になってもう3年が経った。
まさかこんなに続くと思わなかったのよ……最初は。真にもすぐに彼女が出来るだろうと思ってたから……。

真の泉に対する気持ちには、なんとなく気が付いていた。
双子で兄妹だけど、それ以上の感情を隠してるんじゃないかって……。

でも、あのままでいいわけがなかった。
泉がグズグズしている理由が、真に遠慮をしているのだろうこともわかっていた。