「…あんたさ、ちゃんと話し聞いてなかったでしょ?俺たちの話。」

「なに言って…聞いたに決まってるでしょ?仲間がトラブルに巻き込まれてたんだよ!?」

「その割には空気も読まず、許さないとか、酷いとか言うけどね」

「なに言って…皆だって思ってたでしょ?」

同意を求めるかのように振り返る彼女に誰も頷かなかった。強いて言うなら私が殴り飛ばした男が私を黙って睨み続けてることぐらい。

「愛梨、今回のことはこちら側に非があるんです。……聞いてませんでした?」

優男がそう言うと愛梨は顔を真っ赤にしてご、ごめんなさい…と言った。

ほーら、そっちが恥かいた。

「でもでも…皆が乱暴されたのは事実でしょ?……仲間が傷付くのはどんな理由でも耐えられないよ。」

しょぼんとした顔で言う彼女に利樹が愛梨が俺のためにっ…とまた興奮していたがバカなのか?としか思えなかった。