「そーねー……レナって呼んでほしいかも」
ふと出たその名は母の名前だった
「レナ…?」
「うん…呼んでくれる?」
そう言うと、ハルキは目を見開き私を見つめる
おっと…惚れられた?なんて、バカなことを頭で考えているとハルキはもちろんと笑う
「レナ、いくつですか?」
「あら、女性に年齢を聞くのって不躾ね」
ふふっと微笑んでやるとそれは申し訳ない、とハルキも微笑む
そしてそのまま隣の席に座る彼にこのまま話せそうでホッとする
「それより、ハルキはどうしてこの店に来たの?」
マスターに度数が低いカクテルを頼みながら、何でもないことのように聞いてみる
「んー…レナはこの辺りで強いことで有名な双子のことを知っていますか?」
その話にすぐに私と怜のことだと分かる
「えぇ、聞いたことあるわよ。確か…白星と黒月でしょ?」
合ってる?と聞くと正解です。とハルキもお酒を頼みながら口を動かす


